ナノ結晶合金コア
特徴

- 代表的な高透磁率材料で、μ=5,000~80,000を有します。
- コモンモードノイズ対策部品として、リング形状コアとコモンモードチョークコイルを提供いたします。
- 微小電流検知のカレントトランス用として、リング形状のコアをラインナップしています。
- キュリー温度が570℃と高いので、特に高温特性が安定しています。フェライトで特性不足の場合に推奨します。
ナノ結晶合金コアの製造方法
溶解・噴出工程
リボン材(アモルファス)

巻き工程
巻きコア

熱処理
ナノ結晶合金コア

材料特性比較
※スクロールしてご覧いただけます。
材料 | 一般ケイ素 | パーマロイ | フェライト | アモルファス | ナノ結晶 | |
FeSi | 50Ni(PB) | 80Ni(PC) | MnZn | 鉄基 | 鉄基 | |
Bs [T] | 2 | 1.55 | 0.74 | 0.5 | 1.56 | 1.2 |
Hc [Oe] | 0.5 | 0.15 | 0.03 | 0.1 | 0.03 | 0.01 |
初透磁率 | 1,500 | 6,000 | >40,000 | 10,000 | 5,000 | >100,000 |
抵抗率 [μΩ・cm] | 50 | 30 | 60 | 106 | 130 | 80 |
キュリー温度 [℃] | 750 | 500 | 500 | 140 | 400 | 570 |

複素透磁率:μ=μ'+jμ''
|μ|:複素透磁率の絶対値
μ':実部透磁率
μ'':虚部透磁率
ナノ結晶合金は、虚部透磁率が低い周波数でも大きな値を持つので、抵抗成分でノイズを熱に変換する能力が優れています。

ナノ結晶合金のインピーダンス、インダクタンス特性の温度依存性の一例を示します。
低温から高温まで極めて変化率が小さいことがわかります。
共振周波数も温度による変化は小さく、フェライトに対する優位点です。